☆馬子にも衣装☆
続けさまの大型台風の襲来や、新潟での大地震と、今年の秋は大変でしたが、皆さんのお宅は大丈夫でしたか?我家では駐車場の屋根が吹き飛ばされた位の被害で済みました。
各地域のお祭りも姫路の魚吹神社を最後にして終わり、いよいよ秋も深まってきましたが、今月もスッとばしていきましょう。私・藤原は荒井町に住まいがあるのですが、今年の秋祭りでは、滅多に出来ないような体験をしてしまいました。荒井神社の祭神は、大国主命だそうですが、(多分)その神様が年に一回地元を視察にお出かけになるのをお祝いするのが、秋祭りなのです。その神様のお世話をする役目を頭家(とうや)といい、本頭と半頭の二人で担当します。なかなか希望者がいないので、その半頭に私・藤原がなってしまいました。ご存知ない方が多いと思いますので、どういう事をしたのか、お話したいと思います。先ず十月一日に神社で御払いをしてもらっての潔斎入りからスタートしました。もともと好奇心旺盛な私・藤原ですから、「ヘエー」と感心する事の連続でした。地元の自治会館の空き地に芝生と笹で作られた祭壇に神様が降りて来るという御芝祭、その後八日までは祭壇にお米・お酒・お塩のお供えを毎日交換し、九日には、神様のお弁当の蒸し御飯を作るこしきとりと言う神事をとり行いました。これが又なかなか面白い経験でした。
先ず 烏帽子をかぶり狩衣、袴の衣 装を付け、御飯が蒸しあがるまでの三十分間、口に懐紙をくわえて正座をしての無言の行、拍手二回の蒸しあがりの合図で、本頭と半頭で蒸篭から杓文字で円筒形の枠の中に御飯をギュウギュウに詰めて、型抜きをして、蒸し米の固まりを四つも作るのです。そしていよいよ十日が本宮です。前日と同じ烏帽子・狩衣の装束で、本頭は金の御幣、半頭は銀の御幣を持って、神様が乗り移った御興の前に立ってパレードするのです。御興の前後に弓や刀や槍をもった警護役や、天狗の面をかぶった鼻高、菅笠をかぶり、裃を付けた人は辻々で囃子歌を歌い、先頭には馬に乗ったお稚児さん、大体こう言う編成で行列をくみ、お宮の周りをパレードするのです。普段は帰って寝るだけの自宅の地に、こんな風習?があったのを初めて知った今年のお祭でした。
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