やむを得ず抜歯になってしまった場合、あるいはあなたの歯が抜けてしまった場合、従来の方法では取り外し式の部分入れ歯か、前後の歯を削ってしまって、橋をかけるブリッジでしか、抜けてしまった歯を補う方法がありませんでした。部分入れ歯もブリッジも周りの歯に悪い影響を与えてしまうため、最善の方法とは言えませんでした。
『インプラント(人工歯根)』をご存知でしょうか?当院では、インプラント治療を本格的に再開しました。
当院では1977年、京セラのサファイアインプラントでインプラント治療をスタートしましたが、インプラント単独では役に立たない(残っている自分の歯とつながないダメ)という限界があったので、しばらく中断していました。
そしてその後、2000年にAQB製チタンインプラントにめぐりあってインプラントを再開しました。このインプラントは表面に特別なコーティングがほどこされているので骨とのなじみが非常に良くて、順調にいけば約一ヶ月で骨とくっついてくれます。
このインプラントには、さらに大きな良い点があります。従来のインプラントは『ツーピースの二回法』というものでした。『ツーピース』というのは、インプラント本体が「骨の中に埋められる部分」と、「その部分にネジ止めする骨の上に出ている部分」との二つの部品から出来上がっているものです。部品が二つに分かれているため、操作が複雑、ネジ止めなのでユルミやすい、一回しか使えない消耗品の部品や材料がたくさん必要等々の欠点がありました。
ところが、AQBのインプラントは『ワンピース』、つまり骨の中に埋まっている部分と骨の外に出ている部分とが一体でつながったものです。
*『最近では、基本的には「ワンピース」ですが、場合によっては「ツーピース」インプラントも使う事がありますが、手術は「1回法」です』

手術法も一度骨の中にインプラントを埋めた後、二〜三ヶ月骨とくっつくのを待った後、もう一度麻酔をして、歯肉切開して、骨の上に出てくる部分をネジ止めするという『二回法』が主流でしたが、このAQBインプラントは骨とのなじみが良いので、埋め込み手術も一回で済みます。
以上のような理由から、比較的廉価(ワンピース1本288,000円・ツーピース1本308,000円(税込))で、「インプラントを埋め込む手術+上に歯をかぶせる」ところまでできるのです。インプラントは決して永久的なものではありませんが、メーカーの統計では十五年経過した時点で、92%のインプラントが役に立っているそうです。当院での成績も同様です。
(もちろん、長くお使いいただくために定期点検に来院してくださいね)
ただし、当院では骨の量が少ない方にインプラントを無理に施術することはしません。その場合は、適切な病院を紹介させていただいています。
このインプラント治療は、慎重に適応症を選び(主に骨の質・硬さ・厚み・量)当院での定期検査をきちんと行えば、現時点で考えられる、一番歯や体に優しい治療法といえます。
*『当院でインプラントをされる場合、必ず、高砂西部病院でCT撮影をしていただきます。(自費で1万円)』



|